魔王 伊坂幸太郎 感想 ネタばれあり

皆さんこんにちは。ジェームズです。

今日は先日ご紹介した、朝井リョウさんに続き、僕の大好きな作家の1人である、伊坂幸太郎さんの「魔王」という本をご紹介します。

私は伊坂幸太郎作品のファンで、デビュー作「オーデュボンの祈り」はもちろんのこと、計11冊ほど読んでいます。(ファンと名乗るほど読んでない気もするけど(笑)。)なので今回ご紹介する「魔王」の他にも、後々このブログに感想を書いていきたいと思っています。

大まかなストーリー

この本はある兄弟の話で、それぞれ兄・弟の視点で書かれた二部構成になっています。

まず兄の視点から。ある日突然、自分が思ったことを他人の口から発することができる能力(作中兄はこの能力を腹話術と名付ける)に目覚めます。この能力を兄は、犬養という独裁的な政治家の行動・考えを阻止するため、1人立ち上がります。

一方、弟はある出来事の後、強大な運を手にします。そして弟も彼なりの考えをもって、政治・時代の流れに対抗しようと、着々と準備を進め行動を始めていきます。

感想

この兄弟に共通している所は、大衆の流れに逆らい、自分が正しいと思った行動を貫いたという点。作中にこんな挿話があります。「イタリアの政治家ムッソリーニ。彼は最後恋人のクラレッタと共に銃殺され、死体を広場にさらされた。その死体に対し群集は、唾を吐いたり、叩いたりした。そのうち死体が逆さに吊るされ、クラレッタのスカートがめくれてしまった。そうすると群集は大喜び。しかし、その時一人ブーイングをされながら梯子に昇って、スカートを戻し、自分のベルトで縛って、めくれないようにしてあげた人がいたそうだ。」

まとめ

世の流れ、時代の流れ、その流れによって大きくうごめく大衆の考えや行動。その流れに対し、自分の中で信念を持ち行動を起こした兄弟。そして挿話内の勇気ある一人。僕もそうでありたい。中々難しいことではあるけど、この作品で兄が言っていた「でたらめでもいいから、自分の考えを信じて対決していけば、世界は変わる。」という一節。行動できる人間になる。それが僕の今の目標です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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